柴幸男
(劇作家・演出家・ままごと主宰)
『あゆみ』は特別な作品です。不思議な周期であらわれて成長する。本作で主に描かれるのは「女性」と「人生」。そのどちらの描かれ方にも今、僕は疑いを持っています。ちなみに「演劇」にもあらためて疑いを持っています。誰もが当たり前を疑わざるを得ない今、『あゆみ』を作れることをありがたく思います。舞台でしか起こせない非日常を、これからも肯定できる何かを、出演者やスタッフ、そしてお客様と一緒に作り出したいと思います。
山本沙羅
(演劇集団キャラメルボックス所属)
俳優が本業である私が舞台をプロデュースする理由の一つは、誰かが企画してくれるのを待っていられないくらい、俳優として挑戦したい作品が明確にあったからです。それが『あゆみ』でした。8人の女優で、1人の女性の一生を演じる。舞台セットはシンプルに。俳優が歩み続けることで、その一生を舞台に乗せます。どうか、劇場で、その生きたエネルギーを受け取っていただけたらと願っております。